映画「ノマドランド」あなたは本当の自分を生きているだろうか?

普段は映画館で観ないのだけれど、どうしても映画館で観なければいけないと思うような作品

それが「ノマドランド」である。

とても良かったので記事にしてみようと思います。

原作 ノマド: 漂流する高齢労働者たち

公式ページによると以下の説明があった。

2000年代、アメリカに新しい貧困層が現れた。一見すると、キャンピングカーで暮らす気楽な高齢者。有名企業で働いた経歴や建築技術の資格をもつ人もいて、考え方や見た目も中流階級のそれと変わらない。しかし、彼らはガソリンとPC・携帯を命綱に、その場限りの仕事を求めて大移動する、21世紀の「ノマド」である。深夜ひっそりスーパーの駐車場で休息をとり、アマゾン倉庫や大農園など過酷な現場で身を粉にする彼らの実態とは。気鋭のジャーナリストが数百人のノマドに取材。彼らと過ごした2万4000キロの旅から、知られざるアメリカ、そしてリタイアなき時代の過酷な現実が見えてくる。高齢化社会日本の未来を予見する、衝撃のルポ。3年に及ぶ自身も車上生活での取材を通しての作品だ。

あらすじ

現代社会ではどこでの起こりうる企業の破たんにより

住み慣れたネバタ州のも失った主人公の初老の女性は

ワンボックスカーを改造した車に亡き夫との思い出を詰め込み

〈現代のノマド=遊牧民〉として、季節労働の現場を渡り歩く。

一日一日を懸命に乗り越えながら、旅先で出会うノマドたちとの心の交流を行う。

自分の人生は自分で決める。

誇りを持った彼女の自由な旅は続いていく──。

主演 フランシス・マクドーマンド

ウィキペディアによると1957年6月23日 生まれのアメリカ合衆国の女優。

イリノイ州シカゴ出身。

なんとこれまでにアカデミー賞、エミー賞、トニー賞を受賞し、演劇の三冠王を達成。

以下の作品で二度の主演女優賞獲得の実力派。

監督:クロエ・ジャオ

1982年中国北京市生まれ

不動産のプロモーターやバーテンダーとして働いた後

ニューヨーク大学ティッシュ・スクール・オブ・アーツで映画製作を学ぶ。

「The Rider」:大怪我を負ったカウボーイが新たなアイデンティティや生きる意味を見いだすまでの物語を、モデルとなった人物が主演を務め映画化したヒューマンドラマが大評判の監督。

ノマドランド感想

アメリカをレンタカー借りて500キロほどカリフォルニアを走ったことがあるので

キャンピングカーで移動していくという生活にはとても関心がありました。

なにせ、アメリカのキャンピングカーは大型観光バスぐらいデカくて

ランドクルザークラスを牽引しているのを見てとても驚いたものです。

そして、アメリカのホテルは高い。

一泊3万円とかざらなので、キャンピングカーでの旅はかなり合理的なのです。

観光地も日本のようにポンポンポンとはいかないので

その場所に行くまで結構あるわけで

自然が目的ならば尚更キャンピングカーの方がいいように思われます。

さて、映画の感想なのですが、主人公は60代の女性。

夫は先に逝き、夫が勤めていた企業が誘致したような街は

企業の撤退とともに一気にゴーストタウンへ。

そこから、思い出を全て詰め込んで旅に出るわけだけれど

全ては導かれているように感じた。

夫は先に亡くなり

この先特に生きがいもない。

行くあてのない旅を

釣り好きだった夫と車を一緒に改造し

思い出がいっぱい詰まった

掛け替えのない愛車と走る。

いく先々で出会う人たちと語らい

他人の生き方から

自分の人生を見つめ直す旅。

風景も広大な自然をバックに

とても素晴らしいものを感じるものでした。

いかによく生きるか

誰もが人生の後半に突きつけられるテーマでしょう。

正しい答えというものはなく

正しい答えがあるとするならば

それは各人の中にあるものだと思います。

本当に深い深い映画。

皆さんも是非ご覧ください。

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