陽明学ミニ講座 (天植の霊根の話)

そもそも陽明学って?

紀元前にはじまる中国の孔子や孟子の思想を、長い歴史の上に発展させ明朝の時代に完成されたものが陽明学。儒教とか儒学の部類に入ります。日本へは、徳川家康によって、当時の戦国のすぐに人を斬る思想を改めるために儒学が幕府の学問として採用されたのが起源。陽明学が一番盛んになったのは幕末なのですが、佐藤一斎、西郷隆盛、吉田松陰、高杉晋作、山田方谷、河井継之助、渋沢栄一、昭和の時代の歴代総理大臣その他多くの人がその生き方を参考にしてリーダーシップを発揮。最近では グロービス経営大学院の必修講座にもなるなど今も生き続けている学問なのです。

 

なぜ陽明学をやるのか?

私達は、幼い時はこうしろああしろと、やっていいこと悪いこと教えてもらいますけれど、大人になったら誰も何も言ってくれはしません。そんな中で、紀元前から人がどう考え行動し、日常に活かすのかを学べるのが陽明学をやる理由かと言えます。もちろん、他の方法もあるかも知れませんが、僕は陽明学も知って損はないものだと最上志向的にも考えています。

 

 

それでは少し体験してみましょう!

 

 

書き下し文:太文字の書き下し文を口に出して何度でも読んで感じてみましょう。

 

 

先生一日禹穴(うけつ)に出遊(しゅつゆう)す

 

*出遊=戸外に出て野山に遊ぶこと


田間(たんぼ)の禾(いね)を顧みて曰く、

 

*禾=「」字はイネ科植物のアワを意味し、その穂が垂れる様子に象る。 黄河文明の主食はアワであり、長江文明の主食であるイネは殷周時代を通じて華北では作られることはなかった。 また現在の主食であるコムギも後に伝来した。

能く幾何(いくばく)の時にか、

 

*幾何=いくらぐらい。どれほど。少しばかり。

又此(かく)の如く長(の)(了)びん。

范兆期、傍(そば)に在りて曰く、

 

此れは只これ根有ればなり。

 

学問は能く自ら根を植えれば、

 

亦(また)長ずる無きを患(わずら)へずと。

 

先生曰く、人は孰(た)れか根なからん。

 

*孰=いずれにしても。結局。

良知は即ちこれ天植の霊根なり。

 

 

自ら生生して息(や)まず。

*生生=おい立ち伸び育ってゆく様子

但だ私累(しるい)に著(了)せられて、

 

此の根をば找賊蔽塞すれば、発生するを得ざるのみと。

 

 

超訳:文字にとらわれなくてもいいので訳してみましょう。

 

ある日、王陽明先生が禹穴というところへ遊びにでかけていった日のこと。

田んぼに育つ稲をご覧になって、

「いつの間に、こんなに大きくなったのだろうか」とおっしゃいました。

弟子の范兆期が、「根があるから自然と大きくなったのです。学問もこれと同じで、根を植えておけば自然と大きくなるでしょう」と申しました。

先生は仰いました。

「根は「植える」ものではない。人間、本来、根の無い者はいない。

良知こそ天が植えてくれた青い根であって、自然に成長してやまないものなんだ。

ただ、私心というものが根を傷つけ、根の働きを邪魔するがために、人は成長できなくなるだけなんだよ。」

 

 

 

まとめ

江戸時代、武士は儒学の四書五経が学びの教科書で、このように皆で声を出して読んでいたもの

これをグループでシェアして話し合ったりして、いかに日々の生活に活かすか突き詰めるわけです。自分のことの日常のことを話したり、他人のことを聞いたりする中で気づきが生まれるわけです。

個人でやる勉強もすばらしいですが、共同学習は自分以外の感覚を知ることができるもので、記憶にも残りやすいと言えます。是非、共に学んでいきましょう。

 

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