近江商人の商売十訓
①商売は世の為、人の為の奉仕にして、利益はその当然の報酬なり
②店の大小よりも場所の良否、場所の良否よりも品の如何
③売る前のお世辞より売った後の奉仕、これこそ永遠の客をつくる
④資金の少なきを憂うなかれ、信用の足らざるを憂うべし
⑤無理に売るな、客の好むものも売るな、客の為になるものを売れ
⑥良きものを売るは善なり、良き品を広告して多く売ることはさらに善なり
⑦紙一枚でも景品はお客を喜ばせる、つけてあげるもののないとき笑顔を景品にせよ
⑧正札を守れ、値引きは却って気持ちを悪くするくらいが落ちだ
⑨今日の損益を常に考えよ、今日の損益を明らかにしないでは、寝につかぬ習慣にせよ
⑩商売には好況、不況はない、いずれにしても儲けねばならぬ
人は弱い。弱いから忘れないように成功の方程式を目につくところに貼り、繰り返し意識の中にまで刷り込ませたのだろうな。
そもそも、商いというものは、自分の利益はもちろん考えるが、相手も勝たせ、世間からもいいよねと思われないといけないと考えている。
いわゆる三方よしだ。
かつて、労働局の仕事でいろんな会社を回っていた時は、それこそ自分さえよければという会社が多かった。
会社と社員はウインウインの関係でなく、給料という金の関係でしかないわけで、三方よしでなく自分よし。
テレビ番組を作っていたときは、全国のそれはそれは注目されるような会社に行くわけだから、三方よしは当たり前とさえ思っていた。
それが自分が社会保険労務士として裸一貫で世間と向き合うと、見える景色が一転した感がある。
売れるのには理由があるのだなぁと、成功例失敗例を客観的に見てきて感じるところだ。
これをふと考えたのは、今朝うちの前で測量をし出した業者がいて、何のあいさつもなかったからで、世間よしがなっていないなと感じたからだ。
文句の一つもと、思うが、きっと俺さまの会社にお勤めなのだろうなと思い、気の毒に行き着き言うのをやめたのでした。(笑)
まとめると、世の中は失敗例で溢れています。これを学んで逆をすること。利他的に生き、世間のために生きその中で、最後に自分が生かされている。その気持ち姿勢でありたい。