もしも、携帯も使えない中、災害などで孤立してしまったらどうする?

地震、洪水、火山、台風の自然災害のみならず、地下鉄サリン事件のような人が起こすものもあり

ハイキング、クライミング、カヌー、ラフティング、ケービング自分で楽しんでいてはぐれたり、足をすべらせたりすることもある

そんな中、僕自身が孤立無援の状態になってしまったことがあるので、その経験から書いてみたいと思います。

災害ってありえるの?

都会の中にいると、人がすべてをコントロールしているように思えることがあります。

しかし、気象庁によると年間地震は約2000回発生しており、多いときには6000回もあるらしい(気象庁のページ

火山では御岳山の噴火(NHK御岳山噴火の証言)

洪水では西日本豪雨(山陽新聞社)

津波は東日本大震災(NHK東日本大震災アーカイブス)

台風は最強台風21号(共同通信)

都会でのテロ地下鉄サリン事件(NHKアーカイブス)

遭難水難(警視庁のサイト)も年間3000人ほど遭難している。

このように災害や危険は身近であり、いつ何時、我が身を、また大切な人がこのようなことに遭うかもしれないということを自覚することが大事ではないでしょうか?

僕の経験したこと

20代のころ、僕は学生時代からやっていた登山にはまり、暇を見つけては北アルプスに通っていた。

長野県の上高地と言えばご存知の方も多いだろう。

あの辺りの山を片っ端から登り、目をつぶっていても歩けるような感じでした。

それが、冬の槍ヶ岳に登っていた時に、遭難するということになってしまう。

まさに魔坂だった。

夏山ならテントや荷物全部バックパックに詰めて歩くというのは普通やる。

それが冬は、装備も寒い分多いし、ベースキャンプをつくって山頂にアタックをかける感じ。

もちろん全部担ぐこともあるが、雪が背丈ほどあるフカフカのところを歩くこともあるので進めないこともあるのだ。

頂上付近には夏は営業している山小屋が、冬季は避難小屋として無人だけれど利用できるので、最悪そこに行こうとしたいたので、荷物は寝袋とお湯を沸かす携帯のバーナーと行動食。

登山開始

満天の星空の下、正月休みの午前3時に行動を開始。

一日かけてベースキャンプに荷物を上げてテントを設営し、そこからの登山だ。

ちなみに僕はソロクライム。自由感がたまらない。

夜が明け青空の下、他の登山客が歩いた道を利用しつつ登り、目指す槍ヶ岳も目に見えている。

スクリーンショット 2019-03-11 午前11.32.36.png
長野県警登山マップより

地図で言えばスタート地点が下側の真ん中より左の槍平小屋。そこから左の奥丸山を登って時計回りをするように槍ヶ岳に登る計画だ。

それが、午前中の快晴が嘘のように午後から天気が急変。

風は轟々と吹きすさび

雪が体全身に絶え間なく当たり

地面も空も目の前も全部真っ白というホワイトアウトの状態。

12時間も歩けば着きそうなものの、雪が予想以上に深いので思うように進めていないのです。

かなり急角度な山肌をピッケルを突き刺しながら登ってきたけれど、血の匂いがどこも出血はしていないのにしてくる。

ああ、これはもうやめておけという暗示だなと感じた。

前も進めず後ろも戻れず

person walking on snow

長く山をやっていると、風の吹き方や気温、光の具合、雲の流れ方、土の匂い、水の流れこれらすべてが何かを教えてくれるきっかけになっていると僕は思っていて、実際それに従ってきたし、生きてきた。

今回も生きるために、その感覚に従ったのだ。

行くも戻るもできないけれど、第三の何としても生き延びるにはどうするかだけれど

それが自分の頭でなく体が勝手に動く。

頭も体も本当は雪の中を歩きっぱなしなので疲労困憊しているはずなのに。

山には森林限界といって、木がこれ以上の場所では育たないという高所がある

体は自然にそこまで降りろというので降りる。

そして、雪洞を掘ってそこで休むのだ

体はそう言うのでピッケルを使いさらに2時間かけて潜り込める雪洞を掘る。

こころの声に従う

person on a bridge near a lake

雪洞に潜り込み、雪と風を避けられ一息。

リュックの寝袋に体を入れて、お茶を沸かして暖をとる。

雪が崩れないか、ドキドキしながらそこにいる。

外は谷から巻き上げてくる風の音が凄まじい。

そうこうしていると入り口付近から雪がどんどん入ってきていると分かるのでリュックを立てかけて、門の代わりにする。

すると、今度は門のところが雪に埋もれて、空気穴が塞がってしまう。

このような中、少し寝ては起きて、雪を掻き出すということを繰り返す。

まる2日閉じ込められ3日目

持っていた飴やチョコレートを食べつつ、食べると体が暖かくなることを感じる。

これが生きていることなんだという実感だ。

そして、3日が経って、門代わりになってくれたリュックを外し、外に出てみると

信じられないくらいの快晴。

下を見ればだれも踏み込んでいないサラサラの雪が谷を真っ白に覆っている。

「ああ、生きた」というのがその瞬間に出た言葉だ。

災害などで孤立してしまったらどうする?

adult air beautiful beauty

こうして、僕はたまたま救われた。

ラッキーとしか言いようがない。

だから、せめて他の人がこんなようなことになったときに役立てるように記すのです。

このような、何かとんでもないことになってしまった場合どうするか?

やるべきことは2つだけ。

呼吸をする。息を深くすること。

そして、生きること。頭で考えるというより感覚のほうが生存本能があり生き延びる確率が高いかと考えています。

いろいろ考えると混乱して動けなくなるので、できるだけシンプルにイメージされておかれたほうがいいと思います。

 

おまけ

少し古い映画なんですけど、トム・ハンクスのキャスト・アウェイという作品を観て、分かる分かると共感する部分がいっぱいでした。

是非オススメいたします。

生きてるだけですばらしい。生きてることは奇跡。あれ以来、自分の人生観です。