「おいしいコーヒーの真実」というドキュメンタリーを見た。
衝撃なのは330円のドリップコーヒーで間接業社の取り分が90%。しかし生産者には1%程度しか渡らず貧困で子供を学校にやれない状況なのだ。
僕も毎日コーヒーは飲んでいるが、どのようにコーヒーができて、どのように我々のところまで届けられるのか、気にもしたことがなかった。
大半を輸入に頼る日本人の知らないことはきっと大いに違いない。
この事実はもっと広く知られるべきだろうとシェアしようと思う。
基本的にデータはこの映画の情報を元にしています。
コーヒー基本情報
- コーヒーの生産国 約70カ国
- 労働者数 約2500万人
- 年間売上 800億ドル(約8兆円)
- 1日の消費量 20億杯
- 輸入量TOP3 アメリカ、ドイツ、日本
映画「おいしいコーヒーの真実」の概要
世界最高のコーヒーを生産しているエチオピア。実はこの国の主要産業はコーヒーで、国民のほとんどが何らかの形でコーヒーと関わって生活している。
その最高品質を作るエチオピアが飢餓に喘いでいるということから、どうしてこんなことになっているのだろう?と現地で取材をする。
すると、大国の好き放題にやられているのが現状であった。
経済的に弱いアフリカの国々は、国際会議でも代表団を数名しか派遣できない。大国が500名近く派遣してくるのと規模が違うのだ。
しかし、現状は少しずつ変化をしている。
生産地の窮状を知った企業が、市場を通さずに適正価格で購入してくれるようになってきたのだ。
一生懸命働いても食えない、子供を学校に行かせられない。こういう現状が少しでも改善されることを心から望むところである。
エチオピアのコーヒーについて
アフリカ最大のコーヒー生産国で、日本の国土の3倍。
輸出品の67パーセントがコーヒー。
コーヒーの木は4年かかって成長し、5年目でようやく実をつける。
コーヒー豆の選別は虫がつかないように今も手作業で、女性労働者が1日働いても0,5ドルにしかならない。
収穫時期になって仲買人がコーヒー農家のところにやってきて、相場を知らない農家をいいように扱い言い値で買っていく。
コーヒー農家の自宅は土間で、水道電気もない。
学校も通えないから、肉体労働しかできない。土地が悪く、他の作物は作れないが、コーヒーの代わりに「チャット」という麻薬物質を栽培する人も出てきている。
世界のコーヒー独占企業4社
クラフトフーズ (世界第二位の食品・飲食会社。日本では、味の素との合弁会社「AGF」が有名)
ネスレ(スイスのヴェヴェイに本社を置く、世界最大の食品・飲料会社)
P&G(米国の大手日用品メーカー)
サラ・リー(シューケア製品ブランド KIWI(キィウイ)が有名)
混乱の原因
国際コーヒー協定という組織が、世界の需要と供給を調整していたのが1989年に廃止。
結果的に、生豆の価格は30年前の値段まで落ち込んだ。
1990年以降コーヒーの小売額は年間300億ドルから800億ドルへ上昇。
2004年の取引額は1400億ドルに達している。
コーヒー種類
アラビカ種 出回っている6割がアラビカ種で、酸味があり花のような甘い香りがする。標高1000〜2000メートルの高地で栽培。手間がかかる品種。
ロブスタ種 市場の4割。病気には強いし、育成が容易。シブく苦味が強い。香りが少なく、カフェインがきつい。
最後に
このようなことを知るだけでも我々は恵まれてることを感じます。
学校は義務教育だし、最近はエアコンも完備。
一方エチオピアの子供は学校にも行けない子が多い。
他に、日本の農業は政府から保護されていますが、アフリカはそんなものないので、すぐに困窮してしまうのです。
急に何かが変わるものでもないでしょうが、知ることは行動への第一歩。
一人一人が何ができるかと、考えて行動していただきたいと思います。