八百万の神(やおよろず)がいるという国

なおとです。

今回は日本の八百万(やおよろず)という考え方についてかいていきたいと思います。

日本にはあらゆるところに神社やお寺があります。

お賽銭でお願いを聞いてくれるというとてもありがたい空間。

きれいに掃き清められ、いるだけでマインドフルネスを体感します。

無理にでかけなくとも、神社やお寺にいれば自然と背筋がピンと伸びるしこころも落ち着く。

わたしは、多くの神社やお寺を紹介していますが

いそがしい現代人に必要なものは

結局のところは、持ち場を離れて「間」をとることなんじゃないかとおおまじめに考えております。

「間」をとり、自分を客観視し、自分の人生、周りとの関わり、自分との対話

これらが必要であると確信しています。

8万社も神社があります

わたしはこれまで、日本全国テレビの取材でまわってきましたが

神社がない、お寺がないというところはありませんでした。

文化庁の統計によると全国に神社は約8万社あるそうです。

だれもが知っているような大きな神社から、かつては人が住んでいた集落の鎮守さままで

本気で数えればもっともっと多くなることだと思います。

明治維新のあと、神社と寺を分ける廃仏毀釈などで

神社の大幅な整理が行われ

江戸時代には20万社近くあったものが整理されてきたので

まだまだ結構な数はありそうですし

わたしも趣味の登山の最中に、かつては信仰されていたような神社を見かけることもすくなくありません。

都道府県別神社数

第一位 新潟 約4700社

第二位 兵庫県 約3900社

第三位 福岡県 3400社

第四位 愛知県 約3400社

第五位 岐阜県 約3300社

第18位 京都  約1800社

第22位 東京  約1500社

第45位 宮崎県 680社

約46社 和歌山県 約400社

第47位 沖縄県 13社

神社を整理するのをためらった県もあったり、寺院との兼ね合いや、いろんな要因があるそうです。

八百万の神とは?

外国人が日本に来て、明治神宮や京都の下鴨神社など

日本人が森に向かって手を合わせているのを不思議に思うそうです。

欧米は、キリストなど特定の神という信仰がありますが

日本人は、山や川など石、自然界のあらゆるものに霊性は宿ると考えられてきました。

イスラム教の普及されたアラブの国々はムハンマドを絶対神としていますが

人類のルーツ、アフリカを出た我々は最初の文明をティグリスユーフラテス川流域で築きます。

そのメソポタミア文明では多神教だったそうで、およそ4000年以上も信仰されてきたとか。

日本との関連は定かではありませんが、

人類の地球上のひろがりから考えても

関連性を想像させてくれるものではないでしょうか?

信仰別神社数

日本にはいろいろな神社があります。

八幡とか、天照大神とか稲荷とかです。

八幡は九州の宇佐八幡宮、京都の石清水八幡宮、鎌倉の鶴岡八幡宮が有名です。

かつては仏教とともにあった神社は、仏教の伝来を活用し

勢力をどんどん拡大していったそうで

全国で一番数が多いのは八幡信仰で、続いては伊勢信仰。

具体的に数を書いていくと以下の通り。

第一位八幡信仰 7817社

第二位伊勢信仰 4425社

第三位天神信仰 3953社

第四位稲荷信仰 2970社

第五位熊野信仰 2693社

第六位諏訪信仰 2616社

第七位祇園信仰 2299社

第八位白山信仰 1893社

第九位日吉信仰 1724社

第十位山神信仰 1571社

神社は社殿がなかった

各地をまわって教えてもらったのですが

日本の古代信仰においては、神社には社殿がなかったとか。

たとえば、富士山のような山自体をご神体とするような信仰です。

山や海や川、森や石をありのままを神様が宿ると考えていました。

現在も、聖域とされる場所は禁足地と言って入れないようになっていますが

そんな場所にはめちゃめちゃ大きな岩があったりして

古代の人はそれを信仰の対象としていたそうです。

仏教伝来が6世紀半ばであり

仏教の場合仏像という崇拝物があるために

安置する容れ物が不可欠であったことから寺院には建物が建てられ

神社もそれに倣ったといわれているそうです。

共に生きる人々

山や森は日本人の信仰と深く結びついており

自然からの恵みを数多く受け取っていた日本人。

長野の戸隠神社や諏訪大社はそんな巨木信仰を呼び起こしてくれるものです。

約1万年続いたとされる縄文時代ですが

この時期はとても安定した時代であったと言われています。

しかし、地球は変化していて

気温が変化して寒くなったり暖かくなったりとゆったりとくらしていられない

そこで、人々は共に暮らして助け合うということを選んでくるようになったそうです。

そして、集団が力を持つことが分かるようになりますと

次第に大きな古墳をつくるようになり

力の大きさを示すものを作り出すようになります。

そして、神社や寺は人々をまとめるシンボルとして

篤く保護されるようになった。

これが一般的な考え方のようです。

このように、自然と時代の流れから見つめると、人々の信仰も理解しやすいのではないでしょうか?

最後までよんでいただきありがとうございました。

参考書籍

Leave A Comment コメントをキャンセル