久しぶりにガツンとやられちゃいました。
そんな本をご紹介。
貝原益軒の「養生訓」です。
貝原益軒は江戸時代の医師にして儒学者。
当時としては驚異の90近くまで生きた人です。
近代以前は、赤ちゃんが2歳を越えられずに亡くなっていたそうで
これが平均寿命をさげてしまう原因だったというのを歴史学者の磯田先生の本で書いてありました。
その中で、著者は現代人並にかなり長寿に生きてきたきた人なんですね。
当時は、子供が母親の母乳が出なければ、ミルクがあるわけでもなく、だれかにもらい乳をするらしいのですが、よほど家が豊かであるか、近くにそんな人がいなければかなり厳しいでしょう。
そして、出産時の話では、分娩するときに帝王切開の技術がないために、ちゃんと赤ちゃんを出すことができなければ、親子共に死んでしまうということも多かったそうです。
こういったことも、いろんな本に書かれているのを読みましたが
根本にあるのは、なんとか後世に、人が悲しい出来事で死なないように伝えたいというのがあったのではと考えています。
ところで、我々が受けている西洋医学。
よくわからないけどとりあえずと、すぐ薬出してきます
ずっとそれできたものだからそういうものだと思っていましたが
貝原先生は、東洋医学は人間の治癒力を大事にせよと言うのです。
薬に頼らず養生しろと。
さらに、病気になったときに初めて我々は自分の体の異変に注意を自分に向けるけれど
先生は、普段から身を修めて、病にならないように心を配れと言うのです。
ここでガツンとやられた感じが半端なくするのです。
従来、無意識で過ごして、勝手に暴飲暴食無理な生活をしておいて、病院に担ぎ込まれるのではなく、普段から我が身を省みる。
本当に全然出来ていなかったと思うのでした。
また、この本は、編者が西洋医学を学んだ現代の医師というのも、今を解説してくれるのでおもしろいです。
今後も事ある度に読み直して、普段から体を整えたいなと思いました。